事業へのきっかけ

経歴を見てご覧の通り、事業者自身は保育や学童を
仕事としていたわけではありません。
それではなぜこの事業を?と不思議に思われるかと思います。
「?」を抱えたまま、大事な子供を預けるには不安も伴うもの。
ここに至るまではいくつもの葛藤と選択があり、その結果がこの事業に
結びついているわけですが、ここではその中の主な理由を挙げておきたいと思います。

1,小1の壁
2014年4月。
長男が小学校に入学し、学童に入所しました。

それまで通っていた保育園の当時の開園時間は21時まで。
繁忙期に残業をしても夕食も出してもらえ、ありがたいことに、
当日朝でも延長保育をお願いすることが出来ました。

しかしながらその生活も一変。
市川市の学童は保育園と違って選択肢がない為、
預かり時間は延長申請が通ったとしても一律19時まで。
夕食どころかそれ以降の保育は一切ありません。

実家は頻繁に頼れるほど近距離にはなく、夫も単身赴任。
毎月必ず残業を伴い、時期によっては月の半分を延長保育で賄って
何とかしのいでいた生活は出来なくなりました。
代替としてファミリーサポートに頼ったり、習い事で賄ったり、
卒園した保育園にお願いしたり。
時にはママ友にお願いするということも。

「今日はどこに何時にお迎えだっけ?」
「この退社時間だと、長男と長女(保育園)、どっちが先だ?」
毎日、帰宅時に頭の中を駆け巡り、走って帰ることの方が多い毎日。

年の途中で出来た、近所で唯一の民間学童にも通わせ、そこを残業の日と
して凌いだりもしましたが、習い事でどこかにいられる時間を稼いでいた為、
気付いたら平日全ての曜日が習い事。
この状態で、子供が安定した生活を送れる訳もありません。

「毎日、習い事ばかりで疲れた。たまにはボーっとしたい。」

息子にそう言われ、このままの生活ではいけないと、改めて思いました。

2,時間短縮勤務の終了
もう一つの問題は、長女が入学すると時間短縮勤務が切れること。
通勤が遠かったことや業務の都合もあり、1時間半時短で申請していたものの
時短勤務中でも家を出るのは8時、帰宅は2人同じ場所でも19時前。
これがなくなると家を出るのは7時半、帰宅は2人同じ場所でも19時半頃。
毎日、子供の登校より早く出て、学童のお迎えにも毎日、間に合わないことになります。

その状況になるまで残りあと数年。
転職するか?現職を維持するか?
決断をする為の下調べが始まりました。

3,起業という選択
転職する…?というのが最初の路線でしたが、残業なしの求人はなかなか少なく、
そもそも日本の雇用体系では子供がいてそれなりのトシでの正規雇用は
難しいのが現状です。
転職できたとしてもきっと収入の大幅ダウンは免れない。
収入が大幅に下がってまた時間に追われる生活では元も子もありません。
いっそ、扶養の範囲まで抑えてライフスタイルを変える?というのも考えました。

しかしながら、根本的な問題として「時間で人に雇われる」という以上、
時間に融通を効かせる、という意味では自分に選択権はさほどありません。
となると「時間で人に雇われない」=「起業?」という選択肢が生まれました。

とは言え、長年、雇われ安定的な収入を得る生活をしてきたところから、
そうでない世界に飛び込むのはかなりの勇気と覚悟が必要です。
そこまでしてやってみたいものは何だろう?

そんな思いを抱えながら、入学前に何とか預けられる場所はないのか?
と探し回っていた他県の民間学童の中に、開業講座を開講しているところがありました。

「あぁ、うちのそばにこんなところがあったら辞めるという選択肢は無かったかも…。」
これを私がやれば、同じ思いをしている人を減らせるのでは?
というのが発端です。

そうは言っても、自治体からの補助金もない市川市で、
赤字事業と言われる学童を個人で開設するのはかなりのハイリスク。
自分の給料が出ないどころかコストのみを負う可能性も高い。
事業内容としても子供の命を預かるという細心の注意が必要。

無理してでも一時的に頑張って現職に留まった方が賢い選択では?
と言われたことも多々あります。
それでも現状を何とかしていかないときっと自分の子供たちも同じ思いをしてしまう。
(現状、親の助けが皆無でフルタイム勤務で特に総合職、管理職を
続けている人は少ない。)

子供の問題が何年経っても解消しないのは、その時期を過ぎたら
当事者ではなくなるので、継続的に問題に取り組む人がいないのも一因。

共働きが増えている現在、子供たちの世代でどれだけの親の力が借りれるか、
その状況で、子供たちは産後、どれだけ仕事を続けられるか?

長時間労働が解消され、雇用の流動化が図られればそれがいろんな意味で
ベストだが、そう他力本願では何も解決しない。

そんな母(利用者)としての思いと、事業を行う経営者視点からの思いを
ギリギリのラインで模索しながら、ようやく、これなら…?と思える案と
今がその時期!?という様々な好条件が重なって踏み出すことが出来ました。

ありがたいことに、現スタッフをはじめ、多くの人に恵まれ、
色々な形で助けてくれる人も増えたのが、大きな支えになっています。

また、前職にも曲がりなりにも管理職でありながら退職という形でご迷惑をかけながらも
一旦、事業の開設に係る準備期間を頂き、再度短時間パートとして雇用してもらうという形で
引き続きお世話になることが決まっています。

現在の気持ちを忘れずに、少しでも女性や子供が過ごしやすい環境創りに
寄与できればと思っていますので、宜しくお願い致します。